電話受付/平日9:00~17:00 ※土日祝日を除く
残暑の厳しい日々が続いておりますが皆様お元気でお過ごしでしょうか?
さて、今回は、事業活動においてよく出てくる経費の一つ「交際費等」についてお話しします。法人税や所得税の調査の際に指摘される事が多いポイントとなりますのでご留意くださいませ。
1. 交際費ってなに?
【交際費等とは・・・・】
交際費等とは、交際費、接待費、機密費、その他の費用で法人が、その得意先、仕入先、その他事業に関係する者等に対する、接待、供応、慰安、贈答、その他これらに類する行為のために支出するものをいう。 |
※「得意先、仕入先、その他事業に関係する者等」には取引関係のある者だけでなく、法人の役員、従業員、株主等も含まれます。
普段の事業活動において、以下のような支出はよくあるものではないでしょうか。
〇取引先等との飲食代
〇取引先等への手土産代
〇取引先等への香典やご祝儀代
〇取引先等とのゴルフプレー代
〇取引先等への旅行等への招待する費用
〇etc…
2. 交際費は全額損金算入されるのか?
交際費等の額は、原則として、その全額が損金不算入とされています。
しかし、法人の区分に応じて一定の措置が設けられています。
期末資本金の額 | 損金不算入額 |
資本金の額が1億円以下 (期末に大法人による完全支配関係がある法人を除く) |
次のいずれかを選択 ①交際費等の額のうち800万円を超える部分の金額 ②交際費等の額のうち接待飲食費の額の50%相当額を超える部分の金額 |
資本金の額が1億円超~100億円以下 | 交際費等の額のうち接待飲食費の額の50%相当額を
超える部分の金額 |
資本金の額が100億円超
|
交際費等の額の全額損金不算入 |
※個人事業主の場合は制限ありません。
(全額が経費となります。※事業に関係するものに限る。)
3. 交際費等から除かれる費用
交際費等と似た費用で会議費、福利厚生費、広告宣伝費等の費用があります。
以下のようなものは交際費等の額から除かれます。
(1)福利厚生費
専ら従業員の慰安のために行われる運動会等のために通常要する費用。
(2)飲食費等
飲食その他これに類する行為のために要する費用で、参加者1人あたりの金額が
5,000円以下である費用
(※)専ら法人の役員若しくは従業員またはこれらの親族に対する接待等のために支出す
るものは除かれます。
(※)飲食費等は次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。
①飲食等のあった年月日
②飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名または名称
およびその関係
③飲食等に参加した者の数
④その飲食等に要した費用の額、飲食店等の名称および所在地
(店舗がない等の理由で名称または所在地が明らかでないときは、領収書等に記載
された支払先の氏名または名称、住所等)
⑤その他飲食等に要した費用であることを明らかにするために必要な事項
(3)広告宣伝費
カレンダー、手帳等の物品を贈与するために通常要する費用
(4)会議費
会議に関連して茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する
費用。
(5)取材費
新聞・雑誌等の出版物または放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の
収集のために、または放送のための取材に要する費用
4. 間違いやすい例
・福利厚生費
特定の従業員、役員に旅行費用、飲食費等のために支出した費用は福利厚生費には該当せず、交際費等または給与に該当することが考えられます。
役員給与(定期同額給与に該当しない)と認定された場合は、その全額が損金不算入となります。
(福利厚生費は「従業員に一律に供与されるもの」であり、特定の者にだけ支出された費用は福利厚生費に該当しません。)
・会議費
会議に要した費用でも、通常の範囲を超えるような費用は交際費等に該当します。
・ロータリークラブ、ライオンズクラブの入会金等は交際費等に該当します。
(役員、使用人(例えば従業員等)が負担すべきものとされる場合は給与に該当します。)
その他、取引毎に取引の内容に合わせて適切に処理することが大切です。
以上簡単ではございますが「交際費等」についての解説となります。ご不明な点等ありましたらOAG税理士法人東京ウエストまでお気軽にご相談ください。
【トピックス ↓↓↓】