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3月18日に国土交通省より平成26年版の地価公示が発表されました。
地価公示とは、標準的な土地の価格を一般の方に示すことを目的として毎年1月1日時点での土地の価格を公表するものです。
平成25年1年間の地価は、全国平均では依然として下落していましたが、下落率は継続して縮小傾向にあり、上昇地点数は全国的に大幅に増加しました。特に三大都市圏においては、住宅地の約半数、商業地の約2/3が下落から上昇に転じました。
景気回復への期待、低金利や住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えが地価動向に好影響をもたらしたと見られています。
多摩地域の住宅地については、平成25年は前年比で▲0.3%の下落でしたが、平成26年は前年比で+1.1%と上昇への転換となりました。
立川市(+0.2%→+2.8%)や武蔵野市(+0.3%→+2.7%)などは昨年と比較して約2.5ポイントも上昇する結果となりました。
府中市、調布市、狛江市の住宅地における変動率は下表のとおりです。
市 名 |
平成25年変動率 |
平成26年変動率 |
府中市 |
▲0.1% |
+1.1% |
調布市 |
▲0.1% |
+1.1% |
狛江市 |
▲0.5% |
+0.1% |
府中市、調布市、狛江市においても、下落から上昇への転換となりました。
一方、相続税・贈与税における土地評価の基準となる平成26年分の路線価が7月1日に国税庁より発表されました。
平成26年中に相続が発生した場合や贈与を行った場合で、土地評価が必要な場合には、今回発表された路線価を使用して評価することとなります。
平成26年の路線価は、全国平均で前年比▲0.7%の下落(前年は▲1.8%下落)となりました。6年連続の下落となりましたが、下落率は縮小傾向で、三大都市圏をはじめとして多くの地域で、公示地価と同様、路線価が上昇する結果となりました。
また、国税庁では、毎年、各税務署管内の最高路線価も発表しています。武蔵府中税務署管内での平成26年の最高路線価は「府中市宮西町1丁目府中駅前通り」の113万円/㎡(前年:107万円/㎡)で、前年比で+5.6%(前年▲0.9%下落)の上昇となっております。
多摩地域においては、平成26年の公示地価が上昇する地域が多く見られました。その場合には、路線価も上昇すると同時に相続税も増加します。そのため、地価の上昇が続く場合には想像以上に相続税の負担が重くなることも考えられますので、毎年の地価動向には注目して、必要に応じて相続税がどのくらいかかるのかシミュレーションを行うことが重要です。
(※この原稿は、2014年08月の法令に基づき、記載しております。)